
「急に落ちた」「なんか重い」「昨日まで普通だったのに」
そんなトラブルの裏側にあるのは、意外とちょっとした環境要因だったりします。
私はオンサイトサポート時代、年間1800件以上の現場対応を行ってきました。
その中で何度も感じたのは、システムは“設定”よりも“環境”に左右されるということ。
今回は、一般的なPCを含むシステムを“安定して稼働させ続ける”ために最低限押さえておきたいポイントをまとめます。
いろんな障害現場で本当に多い原因がこれです。
◎症状
●突然のシャットダウン
●ファンの異常な高回転
●動作が重い
●ブルースクリーン
◎原因
PCやサーバー内部に埃が溜まると、
冷却効率が落ちてCPUや電源ユニットが高温状態になります。
結果として起こるのが「熱暴走」。
特に
●床置きPC
●医療機器や工場設備の近く
●喫煙環境
●犬や猫を室内飼いしている
●空調フィルタ未清掃の部屋
これらの環境は要注意です。
◎対策
PCやサーバー内部の清掃
年1回の内部清掃だけでも、トラブル発生率は大きく下がります。
ひどいPCだとCPUのヒートシンクが埃で詰まって、ファンも埃で回らなくなって、
まったく冷却機能が動作していなかったケースもありました。
某ネットカフェさんから「店舗のPCの複数台が動作が遅い」ということでご相談を受けた際は、
店舗にあったPCの大半が埃のお布団をかぶって熱暴走を起こしている状態で、まとめて全台清掃しました。
それからは年1回の掃除をしていただくことで、それ以降熱暴走による動作の遅延は起きなくなりました。
↓↓↓ 埃だらけのCPUファンのイメージ画像 ↓↓↓

意外と盲点なのが「電源」です。
◎よくあるケース
●延長タップのタコ足配線
●古い電源タップ
●同一回路に電子レンジや大型機器
●アース未接続
これらによって起こるのが
●電圧降下
●瞬断
●不安定起動
●HDD/SSDの劣化加速
●(医用モニタ等の)機器キャリブレーションにも影響
現場でも「原因不明の再起動」が、実は電源ライン問題だったというケースは珍しくありません。
◎対策
●可能なら専用コンセント
●品質の良い電源タップ
●UPS(無停電電源装置)の導入
●アース接続の確認
修理手配や買い替えをする前に、まず電源を疑う。
これは障害対策の鉄則です。
また、この際に気をつけないといけないのが、
「専用のコンセントだと思っていたら、壁の裏にもコンセントがあって、そっちに電子レンジがつながっていた」
等という「実は壁の中では同じコンセントだった」パターンもありますのでご注意ください。
「窓際に置いてるだけだけど?」
よく聞く言葉ですが、実はこれも危険。
直射日光が当たるだけで、
筐体内部は想像以上の温度上昇を起こします。
特に
●小型PC
●ファンレス機
●ルーター
●NAS
は影響を受けやすいです。
夏場は室温+直射日光で内部の温度が50~60℃を超えることもよくあります。
そこにさらにCPUでの発熱で90℃超え、ひどい時には100℃以上に達することも珍しくはありません。
結果:
●パフォーマンス低下
●強制シャットダウン
●コンデンサ劣化
といったことになり、これを重ねると全く電源が入らなくなってしまうことも。
◎対策
風通しがあり、直射日光の当たらない場所に設置すること。
「サーバーなんだから切らなくていいでしょ?」
これ、半分正解、半分不正解です。
確かに業務サーバーは常時稼働前提ですが、
一般PCや小規模システムの場合、
●Windowsアップデート未適用
●メモリリーク蓄積
●キャッシュ肥大化
●ドライバ不整合
といった問題が発生します。
私の経験上、
定期再起動をしていない環境は、トラブル発生率が明確に高いです。
◎対策
少なくとも
●月1回の再起動
●更新適用後のリブート確認
これは習慣にするべきです。
タスクスケジューラに組み込めば、自動で月1回再起動等も簡単に設定できますし、
やり方も検索すればすぐに出てきます。
年間1800件以上の現場対応をしてきて断言できるのは、
システムは“正しく置く”だけで安定する
ということ。
高価な機器よりも、
●定期的な清掃
●電源品質
●風通し、日光回避
●定期再起動
この基本の方がよほど重要です。
もちろん予防処置として高価な機器を導入し、さらに“正しく置く”ことも有用です。
安定稼働とは、
✔ 清掃
✔ 電源管理
✔ 温度管理
✔ 再起動管理
この4つの徹底です。
派手な対策より、まずは地味な管理。
お金をかけて対策するのは基本の管理の後で大丈夫。
オンサイトで数千件近い現場を見てきたからこそ言えますが、
壊れる環境には共通点があるんです。
もし「最近なんか不安定だな」と感じたら、
まずは設置環境を見直してみてください。
トラブルは、意外と足元にあることも多いです。