
「システムが止まりました。」
医療機関のITサポートに携わっていると、この一言から始まる問い合わせを受けることは珍しくありません。
電子カルテ、検査システム、画像管理システム(PACS)など、医療現場では多くのITシステムが日々の業務を支えています。
そのため、システムトラブルは診療や検査業務に大きな影響を与える危険性があります。
しかし実際に現場で調査を行うと、「医療システムそのもの」がトラブルの原因であるケースはそれほど多くありません。
私はこれまで10年以上、PCやサーバーなどのハードウェアからソフトウェアまで、さまざまなITトラブルの解決に携わってきました。
出張修理の現場では年間1,800台以上の機器に対応し、現在はエクセル・クリエイツで障害対応を担当しています。
その経験から見えてきたのは、医療システムのトラブルにはいくつかの共通点があるということです。
今回は、医療ITの現場で実際によく見られるトラブルの原因についてご紹介します。
「医療システムが動かない」と聞くと、ソフトウェアの不具合を想像する方も多いかもしれません。
しかし実際の障害対応では、次のようなシステム外の事象が原因となっているケースが少なくありません。
例えば次のようなケースです。
●ネットワーク機器のトラブル
●NASやストレージの不調
●Windowsアップデートによる環境変化
●電源設備の問題
●LANケーブルなど接続機器の劣化
医療機関のIT環境では、電子カルテや検査システムなど複数のシステムがネットワークで連携しています。
そのため、一見するとシステムの不具合に見えても、実際には別の機器が原因だったというケースも珍しくありません。
医療システムの障害対応で、意外と多いのが電源環境に関するトラブルです。
例えば、「サーバーの電源が落ちた」という障害の場合、原因として次のような事例があります。
●検査機器や撮影機使用時の電圧低下
●瞬停(瞬時停電)や大規模停電
●UPSや電源タップの劣化
医療機器は撮影や測定の際に大きな電力を消費することがあります。
その影響で電圧が一時的に下がり、PCやサーバーが不安定になることもあります。
また、この記事を読まれている大半の方が考えたこともないかもしれませんが、電源コンセントは劣化します。
具体的には、
●壁の中の電気配線の劣化
●コンセント端子の劣化
●消費電力の増加
等が原因で、コンセントが100Vを提供できていないことも珍しくありません。
私自身が確認したご施設では、壁のコンセントの電圧が
平均 82V
MAX 88V
MIN 79V(PCの電源が自動的に落ちる)
という環境を拝見したこともあります。
このご施設でもこんな状態になっているとは思われておらず、ご指摘して初めて
「そういえば、複合機や他のPCも最近調子が悪い」
と、他の障害の原因と紐づけて考えられた状態でした。
このようなトラブルはシステム自体に問題がないため、原因特定まで時間がかかることもあります。
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医療ITのトラブルでよく見られるのが、環境の小さな変化です。
変更を計画した人も「診察室だけの変更だから大丈夫だろう」と考え、システムベンダーに相談されずに実施し、実施後に複数のシステムベンダーに「システムが止まった!」と大慌てで問い合わせることになることも珍しくありません。
例えば次のようなケースがあります。
●ネットワーク機器の交換
●Windowsアップデート
●セキュリティソフト更新
●機器の増設
医療システムは複数の装置と連携しているため、一つの変更が別のシステムに影響することがあります。
そのため、トラブル対応ではシステム単体ではなく、ネットワークや機器構成を含めた全体を確認することが重要になります。
医療機関でITシステムを安定して運用するためには、次の3つが重要です。
① システム構成をシンプルにする
構成が複雑になるほど、トラブルの原因特定は難しくなります。
例えば、 複数のシステムをまとめて管理できる統合システムは、この点でトラブルに強いといえます。
② システム変更を管理する
アップデートや機器変更の際は、事前に影響を確認することが大切です。
実施される前には必ず全システムベンダーに相談することをお勧めします。
③ 電源環境を整える
UPS導入や電源系統の見直しは、システム安定稼働に大きく影響します。
特に開院から30年以上経過されているご施設様や、モダリティの追加、病床数の増床をされたご施設様は、電源周りを一度点検されることをお勧めします。
トラブル発生時に復旧を早めるための対策として、「統合システム」という選択肢があります。
弊社、エクセル・クリエイツが提供する医療情報統合システム「FORZ」シリーズは、従来バラバラに運用されていたPACS、レポートシステム、検査システム、健診システムといった部門システムを、一つのパッケージとして統合しています。
これにより、以下のような効果が期待できます。
✅問合せ先の一本化 : システムを統合することで、複数のシステムベンダーに問い合わせる手間を減らすことができます。
✅運用負荷の軽減 : 個別に管理していた手間が一括管理へと変わり、システム運用の負荷が大幅に軽減されます。
✅運用コストの削減 : システムが一本化されることで、維持にかかる管理費用や保守費用も大きく削減されます。
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医療システムのトラブルは、必ずしもシステムそのものが原因とは限りません。
実際の現場では、
●ネットワーク
●ストレージ
●電源環境
●機器構成
といった周辺環境の問題が原因となるケースも多くあります。
そのため、医療ITの障害対応では、システム単体ではなくIT環境全体を見る視点が重要になります。
医療システムのトラブルや医療IT環境の課題についてお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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